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稟議書にも不満がありました
職種や仕事の内容によっては、稟議書にまったく馴染みがないかもしれませんので、
説明しておきますと、社内での実行企画書みたいなものです。
事業計画や、多額のお金を使う場合に、その内容や金額を記載し、
本当に実行して良いか、各部門や経理のお偉いさんにOKをもらうための書類です。
何となくおわかりでしょうか?
要するに、何かを実行するのに記録を残しておきましょう的な書類です。
僕は一時期、工事を発注する仕事をしていたので、
大型工事のような多額の予算を使う場合に、稟議書にその金額を書いて、
お偉いさんにお伺いを立てるというようなことをしていました。
こういうことは、どこの会社にもあることです。
ドラマでしか見ないような変な書類
でも、僕はこの稟議書に納得できない点がありました。
それは・・・
押してもらう印鑑の数が多すぎる、ということです(^_^;)
それは4、5人ほどの数ではありません。
全部で15人ほどの印鑑をもらう必要がありました。
つまり、この15人すべてに認めてもらえない限り、この稟議は通らず仕事が進まないのです。
普通だったら、せいぜい係長、課長、部長くらいなものです。
そこに事業本部長、事業部門の予算管轄部署の係長2人、課長、部長。
さらには経理部門の係長4人、課長2人、部長1人とか、果てしない数の印鑑をもらわなければなりません。
↓ 稟議書のイメージ。僕が勤めていた会社では、稟議書の上半分がこんな感じでした。
でも、印鑑を押してもらうだけでしょ?
そう思いますよね。
そうなんです。彼ら彼女らに印鑑をもらえばいいだけです。
しかし・・・
この15人がすべて同じ日に会社にいるとは限りません。
社外に外出していることもあれば、会議をしていることもある。
はたまた、有給休暇で休んでいることもあれば、海外出張なんてことも!
印鑑をもらうだけでも1週間ほどかかることはザラでした。
1週間かかるということは、1週間仕事がまったく進まないのと同じです。
しかも、これらのお偉いさんは、みな本社にいます。
僕は本社から20kmほど離れた現場事務所に勤務していたため、印鑑をもらえなければ、本社をあてもなくウロウロするか、現場事務所に戻って、後日出直すしかありません。
何日も待って、印鑑をもらいに行くと・・・
ろくに書類も見ず、無言で早く帰れと言わんばかりに印鑑を押す経理部長。
何なんだコイツ!!
何のためのハンコなのか!?
さらに言うと、これだけ印鑑を押す意味があるのかということです。
そんなに印鑑を押して、この稟議の最終的な責任者が誰だかさっぱりわかりません。
実行部門の部門長なのか、はたまた経理部長なのか。
印鑑を押すスペースだけ無駄に広く、印鑑を押す順番もないので、誰が最高責任者なのかわからないような書類になっていました。
そもそも、予算を計上する段階(昨年度)で、そのような多額の予算を使う大規模工事計画は書面で提出しているのですから、特別な事情でもない限り、実行段階でそこまで慎重になる必要もないはずです。
部門長に直談判。その答えは・・・
幸い、部門長と対話をする機会がありました。
これはプライベートな時間ではなく、風通しの良い職場を作ろうと、年に数回、平社員と役員とが対話する機会を、会社が企画したものです。
僕は今まで書いたような稟議書のムダを陳情しました。
すると、鉄道のトップが放った言葉は、
「印鑑をもらうことで、いろんな人に顔を覚えてもらうからいいんじゃないの?」
ええっーーーー!!
な、なんというのんきな話!
本部長は、線路部門の出身なので、自身も工事担当者として、稟議書を持ってまわったことがあるはずです。
こっちは1分1秒を争って、工事を発注したいと思っているのに・・・
時間的なコストが金銭的コストと等価だということを、こともあろうに執行役員が認識していないというのが、何よりもショックでした。
21世紀にもなって、上場企業がこんなアホなことをしているとは・・・
失笑を禁じえませんでした。
この先、少子高齢化が進むことで、鉄道収益は先細りしていくのは目に見えているのに、何とものんきな話です。
こんなとこにおったらダメだわ。
この稟議書の持ち回りの件だけが原因ではありませんが、会社を辞めたいと思う一因にはなりました。
会社を辞めたいからといって、すぐに辞めれるものなのか?
僕は結果的に起業、独立という結果に至りましたが、実は初めから起業を目指していたわけではありません。
収入の足しになばと思い、副業を始めた結果、思ったよりも稼げたため、独立を志しました。
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僕が会社を辞めた理由として、非効率な作業に耐えられないというものがありました。
そのひとつとして、稟議書の作成という業務があります。